猫山節孝

最後には猫のお山で眠りたい

ギャラリー猫町での個展が始まります

8/31〜9/10(9/4〜6は中休みで休廊)谷中のギャラリー猫町で個展があります。というか、今日からです。

お時間合いましたら是非覗いて見てください。

 

今回は絵がメインですが実はチビ猫リョーシカは過去最高の数を出していますよ。

 

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それでもまだ彼らは動こうとしない

がきデカ」で有名な(笑)山上たつひこ著の「光る風」という1970年に描かれた漫画があります。(僕はまだ産まれてませんね)

 

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僕がこれを読んだのは多分20歳ごろ大学の友人に借りてでしたので、おそらく90年代半ばくらいですね。友人から借りた本自体は文庫で勿論復刻。

この写真のはその後どこかの古本屋で僕が購入した物です。有名な作品ですから時々復刻されるらしいです。

 

今思えばのほほんと暮らしてたこの頃だって湾岸戦争PKO法の成立などの流れで日本も金だけ出してどうたらこうたらじゃ居られない状況になり初めていたんですよね。

それから数年後には9.11なんですから…

 

 

話を戻して「光る風」という漫画ですが、この時代独特の偏った思想を感じさせる作品ではあります。それでも表現者として本気で描いている熱意と根底にある鋭さには心が揺さぶられてなりません。漫画という受けてのハードルが低いジャンルにこういう作品があるのは素晴らしい事だと思うんです。

そこに政治的な思惑なんて物は全く関係ありません。そういう穿った見方をするから本質からズレていくのです。(はだしのゲン閉架問題然り)

 

迂闊に「現在の日本はこの漫画のようになって来てる」と無理にもてはやしたりするつもりはありませんが、まるっきり違うなどとも言い切れず…なかなか凄い社会になってきたなと…

 

普遍的な平和なんておそらく未来永劫ありえないし、生きていくってそんなに綺麗事では済まされない事だとは思うのですが、近年いくらなんでも偏り過ぎた方向に舵をとられ過ぎてるような気がするんですけどね。バランス悪いにも程がある気がするんですけどね。信用できないレベルがもうとっくに限界を超えてるんですけどね。

 

 

この「光る風」の中で主人公が、妄想で自問自答するシーンにブリューゲルゴヤの作品を引用して背景にして表現しているコマがあります。

セリフはおそらく山上たつひこ本人だと思うのですが、鉛筆で模写されたゴヤの背景と相まってとても心に残る物になってます。

 

これが背景に模写されてるゴヤの版画集「ロス カプリチョス」の中の作品

「それでもまだ彼らは動こうとしない」

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http://collection.nmwa.go.jp/G.1984-0057.html

 

以下そのコマからの引用

 

 

…わたしに

だまって

ついてくることー

 

それが

そのこと

なるのさ!

 

そうー

きみたちは

わたしに

ついて

こなければ

ならない

 

したがわ

なくては

ならないのだ!

 

そうら

思いだしたろう

強いものは あくまで

強く さかえ

弱いものはほろびる

 

とうぜんだ

とうぜんだ

とうぜん

なのだ

 

そうなのだ

そうだーどうした

なぜ……なぜ

おまえたちは

強者のみがもつ

とうぜんの権利で

あるものー

"権力"に反

するのか!? 

 

この理論は なにも

間違ってはいないではないか!

さあ

くるのだ

早く!

 

いやだ!おれは

いくものか!

だれが ついていくものか

とうぜんの権利だと!?

おまえが ごしょうだいじに

かかえこんでる"権力"とは

とうぜんの"権利"とよびうるものなのか

 

ちがう!

それは"支配"だ

社会における

生存競争に

うちかった勝者のみが

もつ 権利なんかでは

さらさらない!

人間が人間を支配する

権利など この世の中に

存在しない! しないのだ!

 

それは

人間社会の

存在そのものを

否定する

きたならしく

いやらしい

野獣的な

私有欲に

すぎない!

 

そういう

もの

なのだ

 

権力……

とは

 

 

これはこれで偏った台詞なんですが、歴史を見ると全く否定出来るものでは無かったりして。

最近不気味で不気味で本当に怖くて…。

漫画のをページそのまま載せた方が伝わるとは思うのですが、何だかこの様な作品をお手軽にパチリと撮ってブログにというのも何となく気がひけるので、こんな分かりづらいことになりました。

と、余談ですが、上記のセリフに出て来る野獣の名誉のために言いますと、有能な野獣は必要過多な私有欲なんて無いはずです。必要以上の欲なんかかくと自然界では生きていけないですから。

際限ない私有欲なんて人間様特有のきたならしさ、いやらしさです…

 

 

「光る風」は電子書籍でも出てるらしいですしね。こういう漫画とかに興味が無い人が読んだりすると良いなぁとか思います。

世の中の流れに流され過ぎるととんでもない事になるのは漫画の中だけなら良いんですけどね…

 

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ねーねー、もはや猫集会すらパクリそうなアホさね。こわー、アホすぎてこわー。

 

 

 

小さな小さな話

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先日、買い出しのために都内をオンボロ小径車でウロウロしてたときの事。 


フンフン走ってると前にクロスバイクに乗った同じ年位のジテ通のおじさん。普通に走ってたら速度差がそれなりにあるので抜いてしまいました。

でも信号待ちで僕が停止してるとその方は横断歩道を超えて停車するのでスーッと前に出る。
普通に走ってるとまた抜いてしまう、で信号待ちで前に出て来る…


「うわっめんどくさい!このパターンか…」これの繰り返しがとにかく気持ち悪くて仕方がないので、(自転車乗りはジェントルマン)をモットーに少し間を空け後ろについて走ってましたが、疲れたのか坂でガクッ減速したので危ないからパスさせてもらいました。
すると坂が終わりしばらくしたら、中途半端な加速で追い抜きをしてキュッと被せてきたので僕の前輪にジテ通おじさんの後輪が当たりそうに。

こう言うのを自転車乗りのあいだで「ハスる」というのですが、それなりにスピードが乗った状態でハスると前輪にに引っかけられた方はほぼ100%転倒します。レースなんかで時々あったりします。

 

一瞬ハンドルを切り事なきを得たのですが、僕の車体がブレた時に背負ってるメッセンジャーバッグからスマホが落ちちゃいました。

落ちるような場所に浅く入れてたのは完全に僕のミスですねー。僕はこういうミスを日常で山程します… 

停車してスマホを確認すると軽くヒビは入りましたが、動作も問題なさそう。落車もしなかったししょうがないよなと…

スマホを拾ったりしている間に被せてきたおじさんは走り去って見えなくなってしまったので、一言「危ないですよ」と言うのもあきらめてモヤモヤ走ってました。

そしたら上り坂の上の方にそのおじさんが見えちゃったんです。

 

鈍りきった身体と結構な買い出しの荷物、檄重ハイテンフレームの小径車、ギア比も高い方が足りてません。歳も歳だし危なくない程度に少し頑張ってみて追いついたら一言言おうと言うことに。

相手がめんど臭い人で喧嘩になってもたまにはそんなんもアリかなーと言う感じ。

で、結局追いついちゃいました。

 

「おじさーん」とおじさんがおじさんに声をかけて、危なかったよと言ったら、開口1番謝ってくれたので少しほっとしましたが、「大丈夫でしたか?」とクロスバイクおじさん。

ん?じゃ後ろで何か起こってたことは知ってたんだな。出た!「大人の知らんぷり」 ※注  かまして逃げたなコノヤロー!と瞬時にイラっとしましたが、取り敢えず無事は無事だったので、少しネチネチと被せたことを問い詰め「二度と人に同じ事をやらないでね」と言うにとどまりました。

クロスバイクおじさんは顔を見る限りそんなに悪意があるタイプではなさそうなんで、まぁこんなもんですよね、気弱な僕なんかができる事って。

 

しかしなんと言うスケールの小さい話。小さい、小さすぎるし、だからなんだという話。

都会でジテ通してる人は日常的に似たような事はありますよね。皆さんお気をつけ下さい。

なんだこのシメ(苦笑)

 

 

※注「大人のしらんぷり」とは、例えば車のドライバーが歩行者や自転車なんかにぶつけそうになった時などに相手にいくら怒られても、自分が悪いとうすうす分かっていても、被害者とは目も合わさず完全にダンマリをキメるアレです。どんなに自分が悪くても「ごめんなさい」を言わないで時間が過ぎるのを待つ大人ならではの姑息なアレです。

この国の政治家さんとかも得意なアレです。

 

 

 人間ていちいちスケール小ちゃいわねー

カッコわるーい。 父ちゃんもなんかダサーい。

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ワークショップで思う事(結局宣伝)

2016の3月末に「猫リョーシカの集い」として人生2度目の個展を開きました。

この展示の時に始めて「MY猫リョーシカを作ろう!」というワークショップを開催。

在廊してるんだったらせっかくだしWSでもやってみようかな?位の軽い気持ちでの開催でした。

それから1年と少し。お声かけ頂き、都内某所にて定期的な開催も1年越えました。

契約も何もして無いのでいつ辞めようが、辞めさせられようが何も問題無いので、まさかこんなに続くとはと驚いています。

なんともなんとも有難いことです。

先日東京以外は初めてとなる仙台でも2日間開催することが出来ました。

こちらもなんとも有難い事です。

 

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↑何度かご参加頂いてる受講者さんの作品

 

元々学校だのお教室だのが好きなタチではなく、そのくせ学生のころ6年もバイトでお受験の絵を教えていたせいか、はたまた自分もそう言う所で教わっていたせいか、少なからず色々と思う所がありまして…。

僕自身、余りあーしろこーしろとうるさく教わると意味なく反抗したくなるタチなので、なるだけ「教える」というより「サポートする」というスタンスでやらせて貰っています。

なので「先生」と呼ばれる事への違和感はいまだにあって、なるべく名前で呼んでほしいなとチョコチョコ言ってたりするのですが、教わる方も面倒くさいし、僕もいちいち否定するのも面倒くさいのでなあなあになってます。

ですがやはり「先生」と呼ばれることにはどうしても抵抗が…しつこいですかね…面倒くさいですねこういう奴。

 

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↑仙台での開催の様子

 

少し脱線してるので元に戻して、勝手にスタンスとしてやっている「サポートをする」ということについて少し。

ほぼワークショップに参加して下さるのは大人の方です。大人と言うものは良くも悪くも経験と言う人生の蓄積があります。

生きて行く為に必要だった様々な経験の蓄積がこと絵など物作りになると結構邪魔してしまうことも多い気がするんです。

その人本来持ってる発想や決断にブレーキをかけるのもこの経験の蓄積だと思います。

勿論発想なども経験の蓄積から来るものなのですべてが邪魔なわけでは無く、「私はこういう人だから〜は出来ない」とか「こんな事やったらバカにされる」とかの物作りのマイナスになる経験の蓄積を剥がすお手伝いが僕の役割だと思っています。

 

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こちらも受講者さんの作品

 

背中に重たい物を乗せたままがんじがらめで制作された物はいくらお上手でもちっとも魅力的では無い気がします。

仕事になってしまうとそりゃ色々あるんで仕方ないとは思います。そのがんじがらめの中でベストを尽くすのが仕事だったりもしますし。それはそれで面白いチャレンジだったりもしますし。

でもワークショップなどで作って貰う自分だけの作品は、余りカッコは付けず素直にやりたい事をやって貰いたいんです。

「こんなことやりたいんですが、どうでしょうか?」になるだけブレーキはかけず、「こんなこと」を実際やってキチンと完成してもらうためにサポートをするのが僕の仕事だと思っています。

受講者さんに「なんでもYESばっかりですね」といわれることもありますが、そのYESを現実にするためになんとかしたいんです。

制作者がやりたいことにNOを突き付けて「そなのダメ」とか「こうしなさい」なんて言って僕の小さな小さな世界に当てはめて行くような図々しい行為を出来る権利も無いし、やりたくもありません。

自分がされて嫌な事を人様にしてはいけません。

ま、とにかく皆さんの世界を実現させるのが僕自身も楽しいのです。

とっても刺激になっているのです。

 

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↑受講者さん側から提案して貰った「MY絵馬を作ろう!」ちゃんと祈祷して頂きました。

 

あ、勿論の技術面は超素直にサポート致します。「こうやるとこうなるよ」とか。

技術なんかやってりゃどうにかなりますからね。しかもちょっとたどたどしい位で丁度いいんです。

意思より技術だけがが上回ると制作が作業になり、「腕の悪い職人さん」のいっちょ上がりです。

日本人て手先が器用なぶんそうなる傾向が強く、またそう言うほうが小さい頃から褒められたりしますからね。その価値観は全身全霊で否定したいんです。

 

信念というにはあまり確固としたものではありませんが、こんなことを考えてサポートしています。

ま、「肩の荷を降ろして楽しくやりましょうね!」という事なんですよね。大人だからこそ。

そんな感じでやってますんで、ご興味がある方はワークショップに遊びに来てください。

チマチマ猫作るの楽しいですよー。

勿論 モチーフは自由に!動物は特に大歓迎でーす!!

 

結局宣伝ですね…

今後個展でのワークショップは減って行くと思いますので是非この機会によろしくお願い致します。

ワークショップの詳細は詳しくはこちらをっ↓

http://yama-pen.com/pg204.html

 

  

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個展「猫リョーシカの集いin仙台」開催中です

またまたブログでの宣伝を忘れていました…

仙台の「またたび堂」さんhttp://matatabido-sendai.comで現在個展を開催中です。6/12までです。

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東北での展示は初めてになります。

旧作の油彩からほぼ新作の猫リョーシカまで幅の広い展示になります。

お近くにお寄りの際は是非覗いてみて下さい!

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6/2  6/3にはワークショップもあります。

詳細はまたたび堂さんまでご連絡をお願い致します!

のんさんの後ろの壁が好き

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能年玲奈さん」改め「のんさん」のラインモバイルのCMがとっても好きです。

 

キリンジのエイリアンズが美しい。  

のんさんが美しい。

背景の壁が美しい。

全てがしっくり来てて本当に綺麗。

 

 

以前絵とか描く前、美術の仕事をやっていました。主にCMなどの広告が中心で。勿論デザイナーさんとかカッチョイイ物ではなく「塗り屋」と「塗装屋」とか呼ばれるセット全般の塗りの仕上げをする仕事です。(塗り屋も僕的には超カッチョイイですけどね)

小道具などから壁面の左官、塗装、セット自体の汚しなどなど…

作ったセットを撮影できる状態に仕上げる仕事です。

ミニチュアなどや、小規模な物はなるべく1人や1〜2人程呼んでミニ親方で仕事を取り、大きいものは別の塗装屋さんの傘下に入って作業をするといういわゆる風来坊。

元々がお絵かきが専門だったので、会社に勤めてたとか有名どころの下についてたとかではありません。

なので単純に左官のスピードや塗装のスピードなどはちゃんと下積みをやってきた方達には叶うわけもありません。

それでもそれなりの報酬で極極好き者な一部の人達に重宝されてた(と、思う…多分…)のは「プロの職人さんとアプローチが全然違う」からだと思います。適材適所で上手く使ってもらえれば結構役に立ってたみたいです。

 

生粋の職人さんて勿論凄いのですが、慣れすぎてるあまり職人さんの落とし穴って少なからずあったりもします。

少し違うことを要求されると途端に作業レベルが下がったり、デザイナーさんや監督さんの頭のイメージを全く理解しようとしないで、単に作業として突っ走る傾向がある方も多い気がします。(勿論そんな事もない素晴らしい方も沢山いらっしゃいます!)

自分の中に確固たる作業手順がパターン化され過ぎてる弊害です。

案外それでもどうにかなっちゃうんですよね。

仕事全体のレベルの到達点がぴったりきてればそれで十分過ぎるほど十分ですし。

仕事は仕事。さっさと終わらせて一杯ひっかけたいのも全くもって正し過ぎます。

でも、そんな仕上げでは満足できないデザイナーさんとか監督さんもやっぱり居ます。

そんな方々にとってみると、あまり見たことのない方法や訳の分からん工程で思ってた以上の仕上がりを見るのはやはり楽しいらしいのです。

 

基本1人で全てをこなして行く作家の作業とは違い、映像の仕事は凄まじい人数が一つの作品に関わっています。CMなんかは、たった数十秒だけの為に。

仕事である以上クライアントが納得行くことが大前提だと思うのですが、やはり実際に作る現場の人間たちだってハイハイ言いなりだけで作るのではなく、自分らのやりたい事や試したい技術。新しい表現、色んな希望、野望があるはずです。

またそれが不規則で過酷な仕事を続くけて行くモチベーションにもなっているはずです。末端の1職人である僕だってそうでした。

 

ぼくが塗りの仕事をやり始めた10年以上前って、ムービーと呼ばれる映像の仕事よりグラフィックと呼ばれる紙媒体中心の静止画の仕事が多かったんです。

最近の物とは比べ物にならないほど凝った仕事がとても多くて、静止画なので完全に写真で絵を作っていく感じ。あーでもないこーでもないとたった1ショットの為に。

 

ラインモバイルのCMを見てるとその頃のグラフィックのシンプルでストイックな緊張感とレベルの高い仕事を、さにげなくサラッと見せてる美しさを思いだします。少し懐しい郷愁も感じたりして。

 

あのCMが流れると部屋の空気がカツッと変わります。

元、壁を作ってた人から見ると、あのシンプルに見えるな壁は大変くせ者で、打ちっ放し風なのに下の層から壁の素材と関係無い色味がチラチラ覗いてます。

それも塗装の痕跡が見えるという具体的な設定が無さそうな抽象的な曖昧さ。(あるのかもしれないですが)それが色みの少ない画面を冷たさから救っていて美しいんです。

左官のテクスチャーも残すべき所に残してあるので、確信的な配置です。

パネルの継ぎ目?も良い配置。絶対にモニター見ながら指示を受けて強弱も作りこんでます。(それをやってなかったらそれはそれで素晴らしい!)

うち枝なり、葉っぱの影なり右上あたりに入れたり、木漏れ日なんか入れちゃったりが全く無いところもストイックで美しい。照明も全体が淡い光で、少しきつめの照明は右腕の一部のみという抑制が効いてます。

 

キリンジの言わずと知れた名曲「エイリアンズ」もぴったりハマってますし、久々に見たのんさんの性別不詳な色気には驚きました。こう言う成長の仕方は珍しいですね。

よくぞ全国区に使ったという企業の反骨心も大好きです。

静かだけど丁寧でレベルの高い仕事から携わった方々のたしかな熱量が伝わります。

あまちゃんも観てないし、ラインとかも知らないし、ラインモバイルとかも全く興味無いんですけど、このCMは本気で素晴らしいなーと感動してたりする次第です。

 

なもんで今更キリンジのベストとか買ったりして…若干応援の鉾先間違えてるような気もしますが。

 

なんだかチラッ見た第2弾も雰囲気良さそうだし今後も楽しみにしてます。

愛情もないのに雑に猫や動物入れてお茶を濁してる広告はいいかげん見たくないなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

個展「混沌な平和」無事終了致しました

4/3をもちまして京橋メゾンドネコさんでの2回目の個展「混沌な平和」が無事終了致しました。

ご来廊の皆様、企画して下さったギャラリー様、苦労させてる家族(苦笑)モデル兼邪魔係のコマメ(ウチの猫)本当に本当にありがとうございました。

歳はくってる割に作家としてのキャリアは浅い僕なので、未だに迷いまくって手探りで作品を作っています。 

表現方法がコロコロ変わるので初見のお客様なんかは展示をグループ展と勘違いされたりもします。

確かに…それは自分でも相当自覚はあるのですが…

それでも最近になって、「全部山下さんの作品ていうのがちゃんと分かりますよ」と言って下さる方も少なからずいたりして。

以前より油彩の作品が目につく今回の展示をみて、お客様が「猫リョーシカ、異常なペースで作りすぎてないですか?山下さんてやるだけやったら急にパタッと作るの止めたりとかしそうですよね」などと笑いながら話してくれたりすることがあったのですが、「うっ鋭い…たしかに急にパタッ止めないとは全く言い切れないですね」と笑顔で即答してしまいました。

ゲッ 僕という動物の習性を分かっていらっしゃる。(バレている…)

しかも「ずっと作って」などとは全く言わず、僕の不安定な我儘っぷりを笑って楽しんで下さってるふしがある。

これは本当に感謝するべきことです。

表現の表面づらでは無く根底の核を楽しんで下さってるのかなと良い方に解釈をして勝手にものすごく感動しています。

ああ、再出発からたった数年の創作キャリアですが正直にやりたい放題制作してきて良かった。

 

筆で飯を食いつつも考える事を放棄し、自らの価値観を封印して10年以上仕事をしていましたが現在、応援して下さるお客様のおかげて、なんとか「自らの価値観を押売りして我儘な作品らしき物」を作り続けられています。

どうにかまだしばらくは頑張れそうです。

 

これからも世の中に唾を吐きつつ、醜い作り笑いで苦難を乗り切り、バカだけどめちゃくちゃ可愛いメス猫とともに側道を堂々と歩いて行きたいと思います。

 

よろしければまた展示などに足を運んで頂けたら嬉しいです。

本当に本当にありがとうございました!

 

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写真は新作猫リョーシカ「UNZA !UNZA  !CURL UP!!」

 

あー動物も植物も微生物だか菌類だか人間だかとか世界がもう少しだけでも平和になりますように。