せつなきナノメイト
僕は趣味で少し自転車に乗ります。
現在一年以上まともに乗らなかった後悔を溜まりに溜まった贅肉とともに払拭しようと緩く格闘中です。
いやー趣味の自転車って健康的でクリーンで楽しいですよね(半笑い)ということで、昨日思い立って「疑惑のチャンピオン」という映画を見てきました。
ツールドフランス7連覇、自転車界のスーパースター、ランス アームストロングの薬物使用にスポットを当てた映画です。
しかしダサいなこの邦題。チャンピオンって(笑)
大まかな内容は予想どおりで特に衝撃的なこともないんですが、ランス自身が最初から最後まで完全に主体的に薬物使用を行ったとしてる事に少しだけ引っかかりが…。
ま、真実は1つとしても、その捉え方は別の側面から見ると全く違う解釈になるる訳で。
この映画もまた然り、原作にあたる暴露本の著者側からの視点からとして観るのが正しい見方な気がします。
この映画だけ見るとランスをエスケープゴートにしてる雰囲気も無きにしもあらずなような。僕の勝手なイメージだと本当は生きが良い魚として都合良くよく泳がされてただけな気もしちゃってるんです。
別に擁護してる訳じゃないです。僕自身元々ランスは全然好きな選手じゃないですし。
個人的にはアスタナ時代に興味あったんですが、結構流されていたのは残念。原作本でもそうなのかな。
アスタナ、いまでも相当興味深いチームですからね。うふふ。
ランス役も凄く良かったんですが、(ダンシングの後ろ姿なんかなかなか似てる)薬物使用を認めたアシスト役のチームメイト、フロイド ランディスを演じた役者さんが凄く印象的で良かった!
どうも育った環境が特殊な描かれ方をしていたので、浅〜く調べてみた所、キリスト教プロテスタントのナノメイトという教派のコミュニティ出身なのですね。
このナノメイトという厳格な教派で育ったが故に自転車に憧れ、自転車を愛して、自ら自転車を汚してしまった苦悩がひしひしと伝わる良い演技でした。
逃げ出したかった地元や家族を結局は愛してるんですよね…。
このフロイドの故郷の人々の衣装がまるでブリューゲルなんかの絵画の中の人達のような時代がかったものなのが気になってしょうがなかったので、またまた浅〜く調べてみたら、本当にこのような身なりで信念を持って生活してるんですね。
いや、ビックリしました。色々問題はあるのでしょうが、やはり絵にはなりますね。
どうもそういう目で見てしまう。
だいぶ興味がそれちゃいましたが、薬物の話にもどって、(まだフロイド)みて調べてると面白いインタビュー記事が出て来ました。
凄く長いし、リンク先が探し辛いので興味ある人だけ見て見て下さい。フロイドの若干破城気味の人柄も何だか分かってなんだかかんだか…
http://yajiumadeg.tumblr.com/post/9202193713/ポールキメイジによるフロイドランディス-インタビュー1
インダビュアのポールキメイジって人は随分前に自身の薬物使用を自著「ラフ ライド」で赤裸々に語ってます。ツール出場経験のある「その他大勢係」の選手。
こっちも面白いですよ。
あと、お注射得意のお医者さんミケーレ フェラーリ役の役者さん、中々良い感じだったんだけど本物の方もかなり良い感じでたまげた。
ステキな笑顔
モラル的にはアウトだけどこいつのやってることも科学の進歩ってやつなんでしょうね。
色々貴重なデータが取れてお金もたんまり入ってホクホクなんでしょうね。
うーん…
しかしオリンピック直前に超今更感のあるロシアの問題。人間社会ってめんどくさいなあ。